スーパードライを高齢化から救う

スーパードライを高齢化から救う

 「社長がブランド・マネジャーだったんですよ」。梶浦は言う。アサヒビールの成長を牽引してきたスーパードライという商品は、同社にとってあまりに巨大で重要すぎた。それゆえに社長自ら営業戦略に口を出し、全社が見守る中で意思決定がなされていく。失敗は許されないから思い切った戦術は取れない。万人に受け入れられるように営業戦略を立てることが求められる。

 会社全体にとっての一番の関心事だったがゆえに、逆に言えば、誰にとっても「自分の」関心事ではなくなっていた。およそ20人の社員で、改めて「スーパードライチーム」を組織したのは、そうして希薄になった当事者意識を取り戻すことが狙いだったろう。

 なるほど〜、大きな組織の全員が納得するような戦略だと、何となく薄い感じになっちゃうわけですね。