不正入試とエントリーシートと「orz」な若者たち

不正入試とエントリーシートと「orz」な若者たち

 就活をめぐるマインドセッティングは、スタンフォード大学の実験の前提ととてもよく似ている。
 一方が他方の生殺与奪の権を握り、全面的に優位な立場に立っている。
 学生は、試され、質問され、緊張を強いられている。にもかかわらず彼は、自分に緊張を強いている当の人々に気に入られることを願い、できれば仲間に加わりたいと考えている。
 一方、採用側は、学生を検分し、評価し、点数化し、彼に対して恩を与え、あるいは排除する権能を持っている。
 この状況では、「いじめ」が起こらない方が不思議だ。おどおどした学生を何十人も面接しているうちに、面接官はゲシュタポみたいにふるまうようになる。はずだ。