大学教授が目指す「電気自動車のインテル」

大学教授が目指す「電気自動車のインテル」

  代表作が、2004年に試作したEV「エリーカ」だ。8輪駆動のタイヤの内側それぞれにモーターを配置するという型破りな構造を採用し、サーキットで最高時速370kmを達成した。

 虎の子のインホイールモーター技術を広める点で、昨今のエコカーブームは清水教授にとってチャンス到来と言っていい。2009年8月、清水教授の技術に惚れ込んだ福武總一郎・ベネッセホールディングス会長らの支援を受けて立ち上げたのが、EVベンチャーのシムドライブ(川崎市幸区)である。

 シムドライブ自身はEVメーカーではない。EVを開発するためのインホイールモーター技術や車体(プラットフォーム)を、有償で企業に供与する。メーカーはシムドライブの技術やノウハウを3億円で購入し、量産後は製品価格の1%程度を一定期間、ライセンス料として支払う。つまり、自動車メーカーでなくてもEVを作れる、オープンな仕組みを構築したのだ。

 エリーカかっこいい!しかし福武さんの目の付けどころはほんとすごいですね……。こんなとこにも福武さん。