「日本のデジタルテレビのノウハウをどう生かすのか」

「日本のデジタルテレビのノウハウをどう生かすのか」

 UIに関連して通信事業者からは、「様々な機器でHTML5をサポートしやすくするように、用途別のプロファイルを設定し、サポートする機能の優先順位をつけて対応を進めてはどうか」といった意見や「まずはテレビでウェブサイトをそのまま利用できることを目指し、機能やサービスの拡張はその後で考えればいいのではないか」といった意見が、ブラウザの開発メーカーなどからあった。

 これに対して放送事業者からは「テレビとウェブを一緒に表示するだけでなく、いかに機能的に連携するかという観点で考えてほしい。例えばウェブからテレビ番組へのリンクを張れるとか、その逆方向のリンクができるなど」といった意見や「後から機能/仕様拡張するというのはIPベースの端末寄りの観点。テレビは買い替えサイクルが長く、基本機能については昔販売した端末でも使えるようにしなければいけない。この時間感覚の差を埋める必要がある」といった意見が出た。国内の放送事業者は放送と通信を有機的にリンクした取り組みを進めているだけに、単なるテレビ用の最新標準ブラウザの標準化では「物足りない」というわけだ。