会社説明会、大学3年12月から…経団連が決定

会社説明会、大学3年12月から…経団連が決定

 日本経団連は12日、会員企業に対して会社説明会などの開始時期を現行よりも約2か月遅らせ、大学3年生(大学院生は修士1年)の12月1日以降にするよう求めることを正式決定した。


 大学生の就職活動の期間を短縮するためで、会員企業の採用活動の指針である「倫理憲章」に盛り込む。2013年春に入社する学生が3年生となる今年の就職活動から適用する。経団連が採用指針を大幅に見直すのは、会社訪問や内定解禁日を定めた就職協定が1997年に廃止されて以来となる。

 大学3年の10月ごろからホームページ上で受け付けていた学生の登録や会社説明会の時期を遅らせる。だが、面接や筆記試験など採用に直結する「選考活動」の開始時期は、現行と同じ「4年生の4月1日以降」とする。見直しは、産業界の一部や大学側から「就職活動のスタートが早すぎて学業の妨げになっている」との批判が出たためだ。

 制度を変えていくのは大事なのだけど、単に全体的に遅らせれば解決する問題でもない気もします。説明会がなくても、おそらく早い学生は自分たちで懇談会やら勉強会やらセミナーやらをやるでしょう。それを見て就活していない学生は焦って自分たちのやっていることに集中できなくなるかもしれません。それに、ただイベントと選考の時期を遅らせても、返って遅らせたそのイベント、選考に多くの学生が殺到するという可能性も多々あります。むしろ遅めに選考を始める中小企業と日程がかぶって今よりもっと状況がひどくなるかも。
 今の就活の問題は「時期」にあるのではなく、もっと根本的な学生と採用する会社の「価値観」にあると思うのですが、そこのところをみんながどう考えているのかを議論する場は、なかなかないですね。