「死ぬ都市」「死なない都市」

「死ぬ都市」「死なない都市」

 グローバルシティは、貧困や犯罪といった裏の現実も併せ持っています。ありとあらゆるものが揃っていますが、それなのに不完全であり、無駄や矛盾、危険も隣り合わせです。

 巨大さと、乱雑さと、偶然の力によって、都市の活力と「ナレッジキャピタル(知的資本)」と呼ぶべき価値が生み出されているのですが、それこそが私がシティネスと呼ぶものなのです。

 もちろん、スマートシティには都市として未知の可能性があります。世界各地で建設されるスマートシティの中には、グローバルシティの複雑性を人工的に作り出すか急速に進化させることによって、即席のシティネスを備えるようになる所が出現するかもしれません。

 あるいは、既存のグローバルシティの概念を超えた全く新しい価値が芽生えてくるのかもしれません。その点については、じっくり観察をしていきたいと考えています。

 いいこというなあ。六本木ヒルズが言及されているけど、あそこも一時期のITバブルの街っていうイメージから完全に脱却して文化的な街になりましたよね。いい街ですよね六本木は。