世界で最も教育を軽視している国、日本。

世界で最も教育を軽視している国、日本。

 知識集約型産業を育成・強化していくというこれからの経済政策との関連性で考えると、日本の教育政策の問題はさらに深刻である。

 日本の教育投資は総額が少ないだけでなく、高等教育(大学)への投資がごくわずかなのである。日本の教育投資の大半は、初等・中等教育(小学校・中学校・高校)に使われている。OECDのデータによると、高等教育への公的支出の対GDP比はOECD平均が1.0%であるのに対して、日本は0.5%と加盟国中最低である。ちなみにフランスは1.2%、アメリカとドイツは1.0%、イギリスは0.6%。イギリス以外はOECD平均と同等以上、日本の2倍以上の水準である。

 以上の事実を総括すると、日本がいかに非教育的な国家運営をしているかが明らかであろう。教投資の総額は対GDP比でOECD加盟国中最低。特に、知識集約型産業を興すために重要な高等教育に関してはOECD平均の半分でしかなく、こちらも最低である。

 世界で最も経済の高度化を図らなければならない国であるにもかかわらず、そのために必要不可欠な教育を最も軽視している。それが、日本なのである。

 いくら教育に投資すると言っても、どんな教育を行うかで全然ちがうと思いますし、一概に教育に金をかければいいという物でもないような気もしますが、教育を重視しようと言う考え方自体は賛成です。