昨年第4四半期の米GDP、2.8%増に下方修正

昨年第4四半期の米GDP、2.8%増に下方修正

 昨年第4四半期(10-12月)に米経済は加速したがそのペースは速報値から下方修正された。個人消費が速報値から下方修正されたことに加え、貿易の景気拡大への寄与度も速報よりも低下したことが主因だった。
 米商務省が25日発表した昨年第4四半期の米実質国内総生産(GDP)改定値(季節調整済み)は、前期比年率2.8%増にとどまった。

 エコノミストらは3.3%増への上方修正を予想していた。速報値は3.2%増だった。

 昨年11-12月の個人消費は堅調だったものの、速報値からは下方修正された。GDP改定値の下方修正は、州・地方自治体の支出削減も影響した。エコノミストの予想では、貿易がGDPの伸びに一段と貢献するとみられていた。しかし、輸入が上方修正され、輸出の上方修正を相殺した。

 リセッション(景気後退)の終了から1年半が経過し、住宅と雇用面の軟調が持続しているにもかかわらず、消費者と企業の支出は緩やかながら拡大し、米景気回復の勢いは増している。米GDPは昨年第3四半期(7-9月)は2.6%、第2四半期(4-6月)は1.7%の伸びを示していた。

 昨年第4四半期の個人消費改定値は4.1%増と、速報値の4.4%増から下方修正されたものの、過去4年間で最も速いペースとなった。個人消費は米経済の約7割を占めることから非常に重要。