「iPad新聞」発行を発表 米ニューズ社とアップル

「iPad新聞」発行を発表 米ニューズ社とアップル

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 【ニューヨーク=山川一基】「メディア王」ルパート・マードック氏率いる米ニューズ社と米アップルは2日(日本時間3日未明)、アップルの携帯型タブレット端末「iPad(アイパッド)」専用の日刊電子新聞の発刊を発表した。紙の新聞は発行せず、板状の新型端末で展開する事業モデルが成功するかどうかが注目されている。

 名称は「ザ・デイリー」で、購読料は週99セント(約80円)。米メディアによると、画面は新聞に似ており、一般、スポーツ、娯楽、ITなどのニュースと天気予報で構成される。高画質の動画や写真を多く使い、その日のニュースを女性が読み上げる動画もついている。

 ニューズ社はこの計画のために、大手メディアでの経験をもつベテランジャーナリストら約100人を採用した。

 新聞産業はインターネットによる無料のニュース配信の影響で、販売部数や広告料の減少に悩んでいる。ネット広告では紙の新聞の収益の落ち込みを補えないため、ニューズ社の経済紙ウォールストリート・ジャーナルなどが電子版の有料化を進めている。普及が進むタブレット端末を使い、少額課金で収益をあげようという取り組みには、業界の注目が集まっている。

 マードック氏は当初、1月下旬にサンフランシスコの美術館でアップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)とともに会見する予定だったが、「技術上の問題」(関係者)で延期した。その後、ジョブズ氏は病気の治療に専念すると公表した。

 2日の会見は、近現代美術を展示しているニューヨークのグッゲンハイム美術館で別のアップル幹部と開いた。

 新しく100人雇うってところがすごい。