キリン:中国最大手「華潤集団」と合弁 ビール生産販売

キリン:中国最大手「華潤集団」と合弁 ビール生産販売

 キリンホールディングス(HD)が、中国最大手のビール会社、華潤集団と提携する方向で調整に入ったことが24日、分かった。年内にも合弁会社を設立し、中国国内の華潤の販売網でキリンのビールを販売するほか、華潤のビールをキリンの中国の工場で生産することなどを検討している。日本国内のビール市場は縮小が続いており、キリンは華潤との提携で、世界最大のビール消費国である中国での事業を強化する。

 華潤は「雪花ビール」などを生産し、中国で約2割のシェアを持つ。キリンは90年代から中国に進出し、珠海の工場で「一番搾り」を生産しているほか、大連、杭州で地元資本と合弁でビールを生産している。だが、中国で事業拡大を図るには、現地大手との提携が不可欠と判断した。

 10年の日本国内のビール類の出荷量(課税ベース)は6年連続で過去最低を更新。一方、中国のビール消費量は7年連続で増加している。アサヒビールは中国ビール2位の青島ビールと提携しており、ビール各社は中国大手との提携を通じた事業拡大を加速させている。

 
 国内の需要は縮小が続いています。