荒木飛呂彦もハマった 仏漫画「バンド・デシネ」の挑発

荒木飛呂彦もハマった 仏漫画「バンド・デシネ」の挑発

 中でも芸術性の評価が高いドクレシーさんが先月末、「氷河期」(小学館集英社プロダクション)と「天空のビバンドム」(飛鳥新社)の邦訳刊行を機に来日。仏大使館でのパーティーに、推薦文を寄せた荒木さんら120人が集まった。来場者に、BDの魅力などを尋ねた。

 「高級な絵本のようで、線に立体感がある」。荒木さんがドクレシーに引かれる理由は「絵」にある。すべてカラーで「一枚絵としても見られる」からだ。「電車で読むのでなく、家でじっくり楽しむものだと思う」という。

 なぜ「美しい」のか。BDの影響を受ける漫画家の寺田亨さんは、背景の描き方の違いを指摘した。「人物の動きを重視する日本漫画と違い、背景に力が入っている。街並みは美しい絵のようだ」と。

 あちらのマンガは「絵画」の延長線上にありますよね。あれはあれで独特のよさがあるんですよね〜。