「われはこれー」と無形文化遺産「題目立」

「われはこれー」と無形文化遺産「題目立」

  奈良市上深川町の八柱(やはしら)神社で12日夜、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている民俗芸能「題目立(だいもくたて)」が奉納され、約150人の見物客が、中世の独特の雰囲気に浸った。

 題目立は、室町時代頃に始まった神事で、この日は地区に伝わる演目3曲のうち、源平合戦にまつわる「厳島」を披露した。烏帽子に黒い素襖(そう)をまとった17〜22歳の8人が、平清盛左大臣平宗盛)役に分かれ、「われはこれー」と、独特の調子でセリフを張り上げていった。