学力低下:7割強が実感 明治大の学生1000人アンケ

学力低下:7割強が実感 明治大の学生1000人アンケ

 世間が抱く今どきの若者像をどう思うか20項目にわたって聞いたところ「学力低下」について「その通りだと思う」(30%)、「まあその通りだと思う」(43%)が計73%で、「全く違う」(6%)、「少し違う」(21%)を大きく上回った。

 また、就職難を反映し「保証された職場を好む」を「その通り」と肯定した回答者が7割を超えた。「行動範囲が狭まっている」や「何かにつけてマニュアルに頼る」「1人でいるのが好きで内向的」についても、肯定派が5割を超えるなど、おとなしい若者像が改めて浮き彫りになった。「異性との交流に淡泊」「車に乗らない、買わない」「お酒よりスイーツを好む」などの趣味や趣向に関する若者像も6割前後が認めた。

 調査した学生の一人で3年生の原伸天さん(22)は「兄や姉が使っていた教科書と比べてもページが薄かったし、やはり学力は下がっている気がする」。4年生の椿野太介さん(22)は「確かに今の若者は自分に興味があることしかしないし、車にも乗らず活動範囲も狭まっているのかなと思う」と話した。

 「自分たちの学力が低下している」ということに多くの人が気づいていながら、なぜ学力は下がり続けるのか。それは、おそらく、「勉強は自分たちの役に立たないから、学力が下がっても問題ない」という認識が多くの人にあるからだと思います。

 ブレイクスルーはまず、勉強とは「役に立つ/立たない」という自分自身の思考の監獄から抜け出すものでありうる、ということに気付くことから始まるのではないか。