COP10:準備会合 病原体提供巡り、対立浮き彫りに

COP10:準備会合 病原体提供巡り、対立浮き彫りに

 名古屋市で開催されている国連生物多様性条約の準備会合は13日、ワクチン開発に欠かせないウイルスなどの病原体を製薬企業が途上国で入手する場合の利益配分などについて論議した。「人類を病気から守るため、迅速な提供が必要」と緊急時の柔軟な対応を主張する先進国に対し、途上国は「迅速な提供は適正な利益配分があってこそ」と訴え、対立が浮き彫りになった。

 同条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)で採択を目指す「名古屋議定書」は、医薬品開発に役立つ微生物などの遺伝資源を先進国の企業が利用する際、途上国の同意や利益配分を義務づけるための具体的ルールづくりを目指している。