水星探査機メッセンジャー、水星周回軌道投入成功

水星探査機メッセンジャー、水星周回軌道投入成功

 米航空宇宙局(NASA)は3月18日、水星探査機「メッセンジャー(MESSENGER)」を水星周回軌道に投入したと発表した。水星周回軌道に探査機が投入されたのは世界で初めて。

NASAによると、メッセンジャーアメリカ東部夏時間3月17日20時45分(日本時間3月18日9時45分)、軌道制御エンジンの噴射を実施し、水星周回軌道の投入に成功した。科学者らは今後、観測機器の点検などを行い、4月中にも本格的な観測を開始する予定だ。

メッセンジャーは重さ約400kgの探査機で、水星撮像システム(MDIS)やガンマ線中性子スペクトロメータ(GRNS)など計7種類の科学機器を搭載し、水星の全球マッピング、地表に存在する元素の割合や種類の測定などを行う。

2004年8月に打ち上げられ、2005年8月に地球フライバイ、2006年10月と2007年6月に2回の金星フライバイ、2008年1月と10月に2回の水星フライバイ、2009年9月に最後の水星フライバイを実施した。

写真=NASA